原発がどんなものかを知るために(上) |
随分とご無沙汰しております。
ちょくちょく見に来られる方々、本当に申し訳ありません。 トップページにも書いたように、無茶苦茶忙しいのです。 皆様のページをゆっくり見て回る余裕もありませんが、しばらくはご容赦くださるようお願いいたします。 さて、そういう状況だというのに、最近面倒なテーマを抱え込んでおります。 時間がないなら、プロ野球ストとか軽い話題にしとけばいいのですが、どうもここの管理人は融通が利かなくて(苦笑)。 ネット上では既にかなり前から広まっているようですが、「原発がどんなものか知ってほしい」という、平井憲夫氏のものとされる(←ここが実は面倒だったりします)文章があります。 「原発がどんなものか知ってほしい」 (参照→http://genpatsu_shinsai.at.infoseek.co.jp/hirai/) この文章は原発の問題を語る上で相当に影響力を持っているらしく、原発に反対する言説の中にもよく引用されたりしています。 一方で、その中で述べられている様々な矛盾点・疑問点などから、「眉唾物」「トンデモ」「ネタ文書」などと切って捨てる見方もあちこちで見られます。 この文章に対しては、「EiFYE原子力発電所」というサイトで電力会社の社員による詳細な検討と批判・訂正がなされていたのですが、これが会社への「公式な苦情」によって削除の憂き目にあったということが、問題をさらにややこしくしているようで・・・。 なお、この「EiFYE原子力発電所」で公開されていた原子力関係のコンテンツについては、「妖精現実 フェアリアル」というサイトが「独断」で公開しており、おおよその内容はここで読むことができます。 「平井憲夫「原発がどんなものか知ってほしい」がどんな文書か知ってほしい」 (参照→http://www.faireal.net/articles/6/12/#d20903) さて、「原発がどんなものか知ってほしい」の冒頭に挙げられている文章を引用しておきます。 私は原発反対運動家ではありません。二○年間、原子力発電所の現場で働いていた者です。原発については賛成だとか、危険だとか、安全だとかいろんな論争がありますが、私は「原発とはこういうものですよ」と、ほとんどの人が知らない原発の中のお話をします。そして、最後まで読んでいただくと、原発がみなさんが思っていらっしゃるようなものではなく、毎日、被曝者を生み、大変な差別をつくっているものでもあることがよく分かると思います。 ここで述べられている「私は原発反対運動家ではありません」「二○年間、原子力発電所の現場で働いていた者です」というくだりは、文章全体の「事実」としての信憑性を裏付ける強い効果を持っています。 「政治的」な立場からの主張は多くても「現場」での実態に接する機会の少ない人々がこの文章に魅力を感じるのは、無理からぬことと思われます。 一方、そのような前提に立っている割には内容が極めて「原発反対」に偏っており、またあちこちに「事実誤認」や言い過ぎ、不適切な表現が見られることから、「この文章は信用がおけない」と断定する見方にも一理あります。 そもそも、この文章がどのようにして書かれ、ウェブサイトに公開されるに至ったのか、上に掲げたサイトには全く説明がありません。 文章の中に「一作業負だったら」「廃炉も解体も出来ない原発い」という変な誤字が見られることから、恐らく元は紙媒体で、それをOCRで読み取って修正したのがこの文章ではないかと思われるのですが・・・。 実は、この文章がどのようにして書かれ、公開されるに至ったのか、私なりの推測といったものは既にできています。 その推測が間違いでなければ、単にこの文章の価値を「信頼できる」または「信頼できない」というだけでは判断できないということになりそうです。 もっとも、そもそもの初出誌(?)をご存じの方がいれば、そんな推測など吹っ飛んでしまうのですが・・・どなたか教えてくれません?(以下、次回へ) |
by hirokira1
| 2004-09-20 00:40
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