突き詰めても、突き詰めても、つまりは不完全性思考
by hirokira1
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2004年 06月 05日
美談に隠される“真実”とは
巨人の清原選手が2000本安打を達成した。
あちこちで大騒ぎしてるらしい。
カープの嶋選手が首位打者の座を死守している。
どこを見ても大騒ぎしている様子はない。

嶋重宣。プロ10年目。
年俸700万かそこらで、いつ解雇されてもおかしくない選手だった。
それが開幕から打ちまくり、5割を超す打率を叩き出す。
「55」に変えた背番号から「赤ゴジラ」のニックネームが付き、一時は大フィーバーになった。

折しもカープが首位に立ち、巨人が低迷していた頃だ。
「野球評論家」たちはこぞって嶋を、そして若手選手の活躍で好調のカープの経営を褒め立てた。
自ら志願して中継ぎに回った大ベテランの佐々岡のエピソードも“美談”に華をそえた。
そして年俸が億単位のプレイヤーを並べながら今一つ調子の上がらない巨人のやり方をこき下ろした。
「若手を育てて活躍させるカープは素晴らしい。金に物をいわせてスターを集めるだけでは勝てない」と。

このような論調に異を唱えた人は、私の知る限り上田哲之氏くらいだ。
(ちなみに上田氏の文章は、リンク集の「SPORTS COMMUNICATIONS」で読むことができる。)
上田氏はプロの「野球評論家」ではないが、すぐれて明晰な論理で野球を分析した文章を多く書いている。
何よりも野球ファンであり、カープファンである。
氏は持ち前の論理的分析で、カープの好調がその「戦略」ゆえでもなく、その「経営」ゆえでもないことを力説している。
「経営」や「戦略」で優れているなら、どうして長年Bクラスに低迷したままなのか?
全くもって、正論と言うしかない。

あれから一月あまり経った。
巨人は首位に立ち、カープは下位に低迷している。
今の時期に「もっと若手を育てろ!」などと巨人に注文をつけることができる「評論家」、果たして何人いるだろうか?
清原の話題に水を差すようなこと、なかなか言い出せないだろうな・・・。

なぜ嶋選手が10年目で大活躍することができたのだろうか?
本人の努力、才能の開花はもちろんだが、一番の理由は「カープの選手層が薄かったこと」である。
江藤や金本はFAで移籍してしまった。外からFA選手が移籍する可能性は、ない。資金力がないから、ドラフトで即戦力選手を獲得することも少なく、実績のある「ガイジン」選手もなかなか呼べない。また素質は超一流の野村・前田・緒方はいるが、いずれも古傷を抱えて本来の力を発揮できない。(もっとも、怪我さえなければみんなFAでカープを離れていた可能性が高いが・・・)
どんなに実力があろうとも、試合で使ってもらえる条件がなければ、どうしようもない。

巨人の場合、年俸ン億円のスター選手が、ベンチを温めるほど余っている有様だ。彼らを使わないということは、そのスター選手を否定するとともに、彼らを雇っている球団経営を否定することになる。
恐らく、そんなスター選手と“同等程度”の実力を持っている程度では、試合に出続けることすら危うい。

そう考えると、件の「野球評論家」たちの「カープ評価」が如何にいい加減なものか、気付いていただけるのではないか。
彼らにしてみれば、不振の巨人をこき下ろせるネタなら、何でもよかったのではないか?
カープのような弱小球団が抱える構造的な問題など、眼中にもないのだろう。
一貫してカープを見続けてきた上田氏からすれば、あまりにも表層的で、無責任な「誉め言葉」に違いない。

巨人偏重によって歪みきった日本プロ野球の収益構造。それを助長するドラフト・FA制度。
カープの“美談”と裏表に、こうした問題は手つかずのまま残されている。

「巨人と自民党を解体しなければ、日本は変わらない」というのが、私の持論だったりする。
別に「アンチ巨人」ではない。「アンチ巨人」は巨人中心のいびつな構造に依存しなければ成立しない。そして、そんないびつな構造をむしろ助長するものですらある。
「野球評論家」たちの“美談”も、やはり同じ構図の焼き直しでしかないとしか思えない。

そのうち、第二、第三の「嶋」が出てくるかも知れない。
しかし、その時まで「カープ」というチームが存続し得るのか?そっちの方がはるかに深刻な問題だ。

バッシングに隠される“真実”も恐ろしい。しかし、美談に隠される“真実”は、もっと恐ろしい。
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by hirokira1 | 2004-06-05 22:54 | Cafesta過去ログ
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