突き詰めても、突き詰めても、つまりは不完全性思考
by hirokira1
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2004年 08月 15日
女性の目から見た「戦争」とは?
今日は「終戦記念日」。
正しくは「敗戦記念日」と呼ぶべきだ、という向きもあるようですが、「これで戦争が終わるはずだった」、そして「なのに相変わらず戦争が続けられている」という思い(皮肉)を込めて、ひとまずそう呼んでおくことにします。

今回は「つくる会」というよりは、戦争を「仕方がない」と容認してしまう動きに対して、女性の問題から考えてみようと思います。


しばらく前ですが、東京新聞のサイトに次のような記事を見つけました。

「イラク米兵の妊娠 実態は」=東京新聞
(参照→http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20040627/mng_____tokuho__001.shtml

実態こそ明らかになっていないものの、多くのメディアが数の増加を指摘する米軍女性兵士の妊娠問題を取り上げたものです。
十分な避妊具・避妊知識が提供されている米軍の女性兵士がなぜ妊娠するのか、この記事では「性的暴行」と「戦場からの離脱」という視点から分析を加えています。

この中で私が驚かされたのが次の一節です。

 実態については「女性兵士で未遂も含めてレイプなどを受けたことがある兵士は5%。一方、セクシュアルハラスメントは60%で、米国の一般社会とほぼ同じ。男性兵士も1%が性的暴行に遭っている。性的暴行は一件だけだったとしても多すぎることに変わりはないが」と平静を装うが、レイプなどの数字は一般社会に比べ、極めて高い。


「5%」って、いったい・・・。

単純に考えても、男女半々の40人クラスでクラスに一人は被害者がいる、というのはどう見ても異常です。
しかも、軍隊という組織の性質を考えれば、実態としてはより高い数字を想定するのが当たり前でしょう。
イラク人収容者に対する虐待の事実が発覚して世界中を震撼させたのは記憶に新しいところですが、仮にもこちらは友軍での話。
「戦争」が抱える「業」の深さは、我々の想像を絶するもののようで、暗澹とした気分にさせられます。


このように、「戦争」において女性が受ける被害というのは極めて現在的な問題なのですが、それは過去に対する「語り」の中にも大きく影を落としているように思えます。

例えば「南京事件」に関わる言及として、リンク集にも挙げているゆう氏の「南京事件 小さな資料集」の中に次のようなものがあります。

「被害者の「出産ラッシュ」?」
(参照→http://www.geocities.co.jp/WallStreet/8503/higasinakano1211.html

ここで槍玉に挙げられている東中野修道氏の「論証」の杜撰さは言うまでもありませんが、興味深いのはゆう氏の言及がそこに止まらず、ボスニアやルワンダの事例も詳細に紹介している点です。
少なくとも「南京事件」当時よりはずっと自由な取材・報道が可能なこれらの事例ですら、女性に対する強姦の事実は滅多に表に出ることはありません。
この種の犯罪の卑劣さと深刻さがうかがわれるというものです。

このような事情に配慮する想像力を欠いたまま、「出産ラッシュがなかったから大規模な強姦事件はなかったのだ」と言い切れてしまう論者の存在は、それ自体犯罪的ではないかと思います。

同種の主張をしているものとしては、他にも

「北村稔批判−空前の大姦淫の否定を批判する」
(参照→http://www.nextftp.com/tarari/daikanin.htm

などがありますが、ここで紹介されている北村氏の論理もほとんど「妄想」の域を出ておらず、よっぽど暇な方以外は読むことを勧められません。


また、「従軍慰安婦」(この表現自体不適当とする意見がありますが、ひとまず通用しているのでこのままにしておきます)をめぐる言説にも、同様の構図が見られます。

国の関与を示す文書が出てきたことで、「慰安婦」の存在自体を否定しようとする動きこそなくなりましたが、何かと理屈をこねて「正当化」しようとする動きは後を絶たないようです。
主な論旨としては
・「慰安婦」のうち、大部分は「強制連行」された者ではない
・「慰安婦」は多額の報酬を受け取っている

などを根拠にして、彼女らの行為は商行為とみなすべきだ、というものです。

暴力的な行為によって「誘拐」されていなくても、詐欺的な行為によって騙して連れてくるのであれば、その犯罪性は何ら変わるものではありません。
また、強制して「慰安婦」の仕事をさせる以上、報酬の多寡によってその行為が「正当化」されるという発想はそれ自体卑劣と言わざるを得ません。
このような「正当化」の論理も、やはり犯罪的で恥ずべきものと言えるでしょう。

なお、「慰安婦」問題についてはいろいろなサイトが参考になりますが、質・量とも豊富なものとして、次のサイトを挙げておきます。

「半月城通信 テーマ別総目次」5.「従軍慰安婦」
(参照→http://www.han.org/a/half-moon/mokuji.html#ianhu


私個人としては、このような物言いを許容する「つくる会」をはじめとする主張に対して、女性の立場からどのように見えるのか、非常に気になるところです。
ここで展開されている論理は、およそ女性の側からの視点、女性の立場に対する配慮を全く欠いていることは間違いなさそうです。
同様の論理を現代社会に適用すれば、弱者としての女性の立場を今まで以上に危うくするとしか思えません。

そもそも「戦争」を許容する価値観と女性の立場とは、お互い「相容れない」関係のようにも思えるのですが・・・賛同している女性も相当数いるようで、正直不思議でなりません。

できれば、率直なご意見を承りたいところです。
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by hirokira1 | 2004-08-15 22:54 | Cafesta過去ログ
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