突き詰めても、突き詰めても、つまりは不完全性思考
by hirokira1
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2004年 08月 12日
「男女平等」がお嫌いな方たち
前回までの「センター試験」ネタで、訴訟にこそならなかったものの、論点として挙げられていたものに、「男女平等」に関する問題があります。

結局「つくる会」の公開質問状にも掲載されず、その意味では「つくる会」の公式見解というほどでもなさそうですが、関連記事の中には、例えば以下のような「批判」があるようです。

「大学助教授が質問状を提出  世界史の「強制連行」」
産経新聞 平成16年1月22日

(参照→http://www.tsukurukai.com/01_top_news/file_news_ct/ct_news_040122_3.html

「入試を洗脳手段にするな」東京女子大教授 林道義
産経新聞 平成16年2月2日「解答乱麻」

(参照→http://www.tsukurukai.com/01_top_news/file_news_ct/ct_news_040202_2.html

で、その批判対象となった問題を見てみましょう。関連する部分のみ引用しておきます。

現代社会 第一問
 次の文章は、スウェーデンに住む大学生ハンナが、日本の高校生ケンに送った電子メールである。これを読んで、下の問い(問1〜4)に答えよ。

 ケンちゃん、メールありがとう。
 アキコおばさんが市議会議員に当選されたと聞いて、すごくうれしかったわ。以前日本に住んでいたとき、女性議員は少なかったと記憶しているのだけど、少しは増えた?最近は、《下線部a:日本も男女平等の社会づくりを進めている》んだって?去年の夏、おばさんがスウェーデンの議会政治を視察に来られたとき、男女平等が進んでいると感心されていたんだけれど。確かに《下線部b:女性の議会進出》という点でも、他の北欧諸国と並んで先進的だと言えるわね。
 ・・・(後略)・・・



以上の文章を受けて、問1で出された選択肢のうち、
夫婦同姓を定める現行の民法については、一方の配偶者が不利益を被ることもあるとして、選択的夫婦別姓制度を求める動きがある。

という一文(ちなみに選ぶべき「適当でないもの」は別にあるのでこの文は「適当」ということになる)と、問2で「各国議会の議員に占める女性議員の割合」についてのグラフ読み取りの問題(ちなみに各国のうち最も女性議員の割合の少ないのが日本)が
「特定の思想を表現するような偏った内容」(林氏)
であるというのが、主な批判の趣旨であると思われます。

いったいどこが「特定の思想」で「偏った内容」なのだろうか??

一々具体的な論点を挙げて反証してもいいのですが、今回はその必要はないと思います。
上の二つを読めば、前回の「強制連行」以上に無理のある論理展開だということは一目瞭然でしょう(わからなかった方はご一報ください)。

ちなみに、林道義氏という方は、他にもこういうことをされているようです。
「荒川区の“共同参画”条例案取り下げ」
(参照→http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20040701/mng_____tokuho__000.shtml

まあ、こういう方のおっしゃる「特定の思想」「偏った内容」ですから・・・(苦笑)。


それはともかくとして、今回の訴訟では表に出てこないものの、どうしてこの手の方々は「男女平等」や「ジェンダーフリー」に対してここまで過剰な拒絶反応を示すのでしょうかねぇ?
上に挙げた東京新聞の記事では、「ジェンダーフリー」の本来の意味である『性差別意識』の解消を『性差意識』の解消と誤解した動き、と解説します。
それはもちろん当たっていると思うのですが・・・それ以前の問題、としか思えない言説も少なくないようです。

単純なところでは、学校における名簿を「男女順名簿」から「男女混合名簿」にしようとする動きに対して、「男女混合の名簿にすれば世の中から男女差別がなくなる」なんてことがあるわけない、と切って捨てるとか。
一例として、自由主義史観研究会の「「ジェンダーフリー」 って 何でしょう?」という授業報告を挙げておきます。
(参照→http://www.jiyuu-shikan.org/teachers/hattori/0311.html

「男女混合名簿」は、あくまでも無意識の内に常識になってしまった「ジェンダー」を意識するきっかけの一つに過ぎません。
本当の意味で「男女平等」を実現するためには、様々な角度からの変革をねばり強く持続的に進めていくしかないことは自明です。
それだけでは目的を実現できないからおかしいと言ってしまえば、あらゆる試みが無意味になる、ということくらいは理解してから発言して欲しいものです。

こういうことを言わなければ、「つくる会」の支持者も多少は増えるのかも知れないのに・・・。
世の中の半数を占める女性を敵に回してでも、このような「無理筋」を排除できないのは、もしかしたらより深いところで「つくる会」の主張と結びついているからなのかも知れません。
この問題、もう少し考えてみたいと思います。
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by hirokira1 | 2004-08-12 19:36 | Cafesta過去ログ
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